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佐伯啓思(元京大教授)(平成元年)

リベラリズム(進歩主義)の名の下に、伝統は拒否され、既成の権威が否定される。 差別に敏感であり過剰な平等。 偉大な思想は否定される。 リベラリストにとっては、精神の偉大さ・善き生活・伝統・古典等それらも「単なる一つの文化」に過ぎない。 平凡で退屈な民主主義の蔓延。 単調な多様性。 精神の空洞。 反権威主義が知的文化スタイル。これが文化相対主義である。

付記:当世を覆う気分を明快に説いています。 佐伯氏は常々保守の立場で「現代の問題点」をあばいています。