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7,容赦なき言葉
ブッダは慈悲無量の方ですが、その言葉はときに容赦がありません。 特に素質のあるものには突き放すがごとくです。
「私の弟子になろうとするものは、家を捨て世間を捨て財産を捨てなければならない。 教えのためにこれら全てを捨てた者は、私の相続者であり出家と呼ばれる。」 「戒律を守らず節制を知らず、人々の施しを受用するよりは、むしろ灼熱せる鉄丸を食らうべし。」
付記:苛烈でありますが煩悩の根を断ち切って、第一の清楽を衆生に得せしめんがため。 我ら凡人は聖人の言葉に少しでもふれて、うす汚い自分を磨かねばなりません。
広大の法門
一方で、限りなくやさしい言葉もあります。 「我は万人の友たり。 一切の生きとし生けるものの同情者なり。 慈しみ
の心を修して、無傷害を楽しむ。テーラーガータ」 「どんな生き物も強いものも弱いものも、怯えているものも一切生きとし生けるものに幸あれ。 スッタニパータ」